
種をまくイエス・キリスト
―私たちも種をまくー
フランシスコ・サビエル 外川直見神父
マタイ福音書に「種を蒔く人のたとえ」(13章1~9節、18~23節)があります。このたとえにはひとつの思い出があります。司祭になって7年目の頃、六甲学院に勤めていました。アジアのイエズス会学校連盟で、イエズス会の学校教育をもっと深く学ぼう、司祭も一般の先生方も、信者も未信者もともに学ぼうという研修会が開かれました。第2バチカン公会議、それを受けてイエズス会の第32回総会議の方針でした。
アジアのイエズス会学校から80名ほど集まり、日本の3校から司祭と先生が6名参加しました。最初の講演は、この「種を蒔く人のたとえ」を引用して、司祭も一般教員も学校で、皆キリストとともに生徒たちに福音の種をまく使命を自覚しようとの内容で、あとグループで分かち合いました。
たとえでは、種まき人は土地がよくても悪くても種をまきます。イエスの時代にはこのように先に種をまいて、そのあとで耕すのが普通でした。
分かち合いです。「私の心は茨の土地かな。だけど、自分が種をまく人なんて考えたことがなかった。」別の先生「そうだね。種をまくのは神父さんの仕事だと思っていた。」ある神父「今からは互いに協働しようとの呼びかけでしょう。」ある先生「だけど、このたとえと説明を読むと、種をまいている。土地はどんな土地か。道端や石地や茨の土地でなくて豊かに実る土地になれというのでしょう。」「そしたら、テーマは種まき人より土地の問題ですね。」「そうなら種まき人はどうなのだろう。」
講師の神父「初めのたとえで農夫はどんな土地にも種をまきますね。そしていい土地から豊かな実りが生じます。たとえの説明では土地の状態によって種の成長が邪魔されます。土地が問題で、実り豊かな土地であることがテーマのようです。たとえとその説明でテーマが違っているようです。イエスのときとそれから時が経ってキリスト教共同体が発展する時代とで必要なことが少し変わっているのです。イエスのみ言葉が時代とともに豊かになってくるのでしょう。イエスご自身の本来の言葉は初めのたとえが近いでしょう。たとえでは農夫は土地によくない部分があっても平気で種をまいています。農夫は今種をまいて、秋には必ず豊かな実りが得られると楽しみにしています。農夫には自信があるのです。土地によくないところがあっても、この種まきは刈り入れのときに豊かな実りが得られると信じています。イエスの種まきも同じです。イエスは私たちの心に様々な凸凹があっても、その心にまく福音の種は豊かな実りになると自信があるのです。イエスは学校でも生徒に福音の種をまく作業に神父も先生方も協働しようと呼びかけるのです。」
教会でも同じ。福音の種まき、イエスは皆に一
被爆80年 平和集会及び平和祈願ミサに参加して
マリア・テレサ 吉武瑞恵
8月5日。広島に原爆が投下される前日に毎年平和記念行事が行われます。
今年は、被爆80年平和祈願ミサと合わせて、昨年ノーベル平和賞を受賞された日本被団協の方々と米日韓有志司教さまの平和集会も行われました。それぞれの立場から核廃絶、平和への想いを直接聞くことが出来、心からの叫びには胸を打たれました。
そして今回、光栄なことに祈願ミサで共同祈願を担当させていただきました。
外川神父様にご指導いただきながら(長い共同祈願となったので、割愛されてしまった部分もありますが)共同祈願を考える中で、自分の小さい頭で考える神さまの愛と、今与えられている無限に深い神さまの愛に気付くことができ、あの時に味わった感覚はかけがえのない体験となりました。
何気ない日常、五感で感じる地球の息吹、平和を愛せる人間の姿。神さまが創世記で仰った『極めてよかった』という言葉を味わいながら、世界中の人と『友』であるように平和への道を歩いていけたらと思います。
是非、来年も(は)ご一緒に参加致しましょう!
私の被爆体験
マリア・ローザ 竹添 良子
母から聞いている姉の被爆のことと私のことで、少しお話したいと思います。
80年前の8月6日に広島市の中心部に原爆が投下され、爆心地から2Kmの南観音町で母は家の中におり幸いにも直接の被爆を免れました。でも、3才の姉は外で三輪車に乗って遊んでいて全身に火傷をしました。三輪車は丸焦げだったそうです。
夏だったので火傷にうじ虫がわき吸いつかれて「痛い、痛い」と言って泣いていたそうです。手の施しようがなく8月31日に亡くなりました。
それから3か月後に、私は生まれました。私は胎内被爆者になります。被爆者手帳を持っています。昭和20年・21年に生まれた子供さんが、最後の胎内被爆者になります。
毎年8月6日が近づいてくると、つらい気持ちになります。
姉の分まで過ごして生きて行ければと思います。
テゼ共同体にて
ルチア 稲葉 照美
2025年7月23日より5日間、ローマ・ジュビリーに向かう青年たちと フランス、南ブルゴーニュに位置する男子修道会のテゼ共同体に滞在しました。 パリのリオン駅からマコン・ロシェ駅までTGVで約90分。そこからバスで30分の道のりです。共同 体の1日はまず、早朝のミサ(カトリック)・朝・昼・晩の祈りと食事があり、 その合間にブラザーよる聖書のお話(Bible Refrection)やグループごとの分かち合い、 そして歌の練習などがあります。 初めてBible Refrectionに出席すると、現在紛争地域での「希望の祈り」というお話に続き日本の 「金継ぎ」が紹介されました。 「日本の金継ぎは割れた器の破片をゴールドで継なぎ修復する手法であり、 私たちもゴールドの輝く光となり、離れ離れとなった人々の心を継ないでいかなければならない」 一部意訳ですが、このお話はずっしりと心に響きました。 共同体の「祈り」は歌ともにあり、御言葉を短い旋律に乗せて繰り返し演奏します。そこに集う人々 の国籍や母語はさまざまで、ラテン語、フランス語、ドイツ語や英語などで歌いますが、2,000人 程の歌声が御御堂の「和解の教会」全体に響き渡り、その美しい響きは 全身を癒してくれます。先のゴールドの光というものはこの歌声のことのように思えました。 歌うということは、全身で祈るということ。 それは深い呼吸から始まり、呼気とともに発した音と言葉を体内で増幅させて響かせる。そしてそ れぞれの言語は違えど他者と一体になることで、一つの祈りが完成します。私たちには、生まれな がらに身体に備わっている素晴らしい楽器があります。 それを生かすということは特別なことではなく、御言葉を節に乗せることだけではないでしょうか。 今回この滞在でそのほとんどの時間を祈りの歌に包まれるという体験をし、このようなことを実感 でき、以前テゼのブラザーに教わった「隣人のために歌いましょう。あなたの歌う御言葉は参加者 の誰かの心に響いています」ということがよく理解できました。 プログラム締めくくりの日曜日のごミサの演奏は希望でしかなく、心の底から喜びが涙となって溢 れ出しました。 その後、「ありがとう、お元気で、さようなら」と挨拶が交わされ、それぞれが旅立ちます。 最後に次の参加者のためにベッドを整え清掃した部屋を見渡しながら私も誰かが心を込めて整 えてくれたベッドを使わせてもらったのだなと感謝して部屋を後にしました。 聖霊のお導きとしか思えない奇跡の5日間でした。神に感謝
2025年 聖年 希望の巡礼者
聖なる巡礼旅行の募集
今年は、25年ごとに祝われる通常聖年です。
6月号でご案内しました巡礼旅行の参加申込締切が近づいてきました。この巡礼で免償のお恵みをいただくことができます。また、お互いの親睦を深め、それぞれの信仰の道のりを見直す良い機会となることでしょう。
ぜひご一緒いたしましょう。
・日 程 10月21日(火)~22日(水)1泊2日
・訪問先 米子教会:守護聖人(聖ヨセフ)
献堂92年
主任司祭:ダン神父
岡山教会:保護聖人(聖ディエゴ喜斎)
主任司祭:服部大介神父
芳賀の里:聖ディエゴ喜斎の故郷であり記念公園内に記念碑がある。
湯原温泉:岡山県北部に位置する自然豊かな源泉の天然温泉
担当 川岡 淳子
行事予定
すべてのいのちを守るための月間
9月1日~10月4日
9/ 7(日) 年間第23主日 ミサ9:30
社会教説学習会 ミサ後
9/13(土) ミサ 9:30
敬老祝福式
9/14(日) 十字架称賛 ミサ9:30
敬老祝福式
英語ミサ 14:00
9/15(月・祝) 広島教区の日;福山
9/20(土) 9月命日の方のミサ 9:30
教会委員会 ミサ後
9/21(日) 年間第25主日 ミサ9:30
9/27(土) ミサ 8:00
暁の星幼稚園運動会 9:00
9/28(日) 年間第28主日 ミサ9:30
9/29(月) 聖ミカエル
(防府教会の保護者)
お 知 ら せ
◆外川神父不在
外川神父様は、9月2日(火)~12日(金)まで個人黙想のためご不在です。この間、イエズス会の山中大樹神父様が滞在されます。
◆9/27(土)ミサ
この日は、暁の星幼稚園の運動会が9時から
行われます。それで、教会のミサは8:00からです。ご注意ください。
◆9月勉強会予定
● 「聖書を学ぶルカ福音書」 ●
昼の部 9月17日・24日(水)10:00
●キリスト教入門 ●
昼の部 9月30日(火)10:00
命 日
主よ、永遠の安息を彼らにお与えください
1日 | 3年目 | ジェルトルーデス | 松永 素子 |
2日 | 58年目 | ドーラ・コーへン | |
3日 | 42年目 | エリザベット | 周村 都由松永 |
4日 | 53年目 | 白井 初次郎 | |
5日 | 14年目 | マリア | 永見 仁子 |
6日 | 16年目 | マリア | 沢野 和歌子 |
8日 | 7年目 | クリスチアノ | 後藤 文夫 |
11日 | 46年目 | 白井 美佐緒 | |
17日 | 25年目 | 桑原 かつえ | |
17日 | 10年目 | マリア | 原田 元子 |
21日 | 52年目 | 桑原 タヅ子 | |
23日 | 40年目 | 石村 友子 | |
26日 | 64年目 | ヨハネ | 松村 とおる |
27日 | 39年目 | マリア・ヴィンセンタ | 渡辺 スエ子 |
30日 | 62年目 | 岡村 イト |