わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない(ヨハネ14:18)
Jbディン神父
イエスの公的宣教の終わり頃、サマリアの人々は、主イエスとその弟子たちがエルサレムに向かっていたため、自分たちの町を通過することを許しませんでした。私たちも、このサマリア人たちのように、偏見から自分とは違う人を受け入れなかったり、神の存在を認めなかったりすることが少なくありません。使徒ヨハネは、サマリア人が主イエスを受け入れなかったことを聞いて、憤慨しました。彼は主イエスに、天から火を下して彼らを滅ぼす許可を求めました(ルカ9:52-54参照)。主イエスはそれを拒否し、その場でヨハネを叱責されました(ルカ9:55)。
しかし、主イエスは結局、ヨハネがサマリアの人々に天から火を降ろすことを許されました。助祭フィリポは、不信心なサマリア人に福音を力強く伝え、彼らは神のみ言葉を受け取りました(使徒8:5ff)。「エルサレムにいた使徒たちは、サマリアの人々が神の言葉を受け入れたと聞き、ペトロとヨハネをそこへ行かせた。二人はサマリアに下って行き、聖霊を受けるようにとその人々のために祈った。」(使徒8:14、15)。すると、神の火である聖霊が彼らの上に降り注ぎ、神の愛で彼らを焼き尽くしました(使徒8:17参照)。主イエスはヨハネの願いを聞き入れてくださいましたが、ヨハネが期待したような形ではありませんでした。もしかしたら、ヨハネはサマリア人よりも大きな回心を受けなければならなかったかもしれません。
サマリアの人々のように奇跡的な癒しを目撃すること、あるいはサマリアの人々の何人かのように自分で癒しを受けることは、明らかに驚くべきことです。しかし、聖霊が彼らの内に宿られるように、私たちの内に宿られるとき、傷ついた記憶に癒しをもたらし、生涯続く罪や罪悪感、恥のパターンから解放してくださいます。聖霊の働きは素晴らしいです。
私たちは、神が地上から取り除いてくれても構わないと思っている人はいませんか。いずれ主イエスは、私たちを代理人として、これらの人々を聖霊による新しい生命に導くと想像できませんか。もし私たちが「敵」を愛するなら、ヨハネが経験したような、腹の底から痛くなるような改心が必要です。悔い改めなさい!敵を赦し、愛しなさい(ルカ6:35)。「聖霊を受けなさい」(ヨハネ20:22)。これらの呼びかけはいつまでも必要があると思います。
私たちは今聖霊降臨の祭日をお待ちしています。聖霊降臨の日に使徒たちを一変させたように、聖霊はサマリアの人々と私たちを一変させてくださいました。しかし、普遍の教会の中で、防府教会の中で、私たちの家族の中で、自分自身の生活の中で、どのぐらい聖霊の働きを感じたでしょうか。あるいは聖霊のたまものをよく認めていたでしょうか。何回も聖霊のたまものに気付かなかったことがあるでしょう。私たち自身の中にはまだ妬みや批判、文句、憎みなどがあったからです。そう言っても、他の人を赦し合うことができないわけではありません。自分を傷つけた人を赦し合って、その人を受け入れるならば、聖霊のたまものをもっと豊かに楽観的に感じることができるではないかと思います。
ところが自分でいくら頑張っても、受け入れることができない、赦し合うことができないと思ったら、次のようなみ言葉を覚えておきましょう。「わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。わたしは、あなたがたをみなしごにはしておかない。あなたがたのところに戻って来る。」(ヨハネ14:16.18)。
2023年5月14日 復活節第6主日
信徒総会を終えて2023年度新体制で始動
わたしたちの召命
マリア 川岡 淳子
5月21日、2023年度信徒総会が開かれました。昨年度の報告と今年度の行事計画や会計予算が承認され、本格的に新年度が始まりました。また6つの専門部からは現状報告や活動予定が発表され、それぞれの特色も紹介されました。教会はイエスキリストを頭とした1つの家族です。皆さんの御家庭でも家族の一人一人に役割があるように、教会でも色々な役務があります。共に活動し支え合うことを通して、神様への信仰を表していきたいと思います。是非出来る事を見つけてご一緒に活動しましょう。
今年は防府教会創立70周年を迎えます。先人達の敬意と感謝を表す取り組みのいくつかは、既に実施され、その他は今も実行、計画中です。神様が蒔かれた信仰の種に導かれ私達は防府教会に集まりました。私達はその種を育て次世代に引き継いでいく使命があります。
今年の教区の目標は「わたしの召命」です。私達がお互いを理解し合い、協働する中で信仰を深め、神様からいただく愛に応えていけますように。新たな歩みを踏み出していくために聖霊の働きを願います。私自身小さな羊一匹に過ぎませんが、今年度もよろしくお願い致します。
乙 女 峠 ま つ り
2023年5月3日
「万緑や 広島教区 百寿祭」「春望や 乙女峠の 殉教者」 前田万葉枢機卿
乙女峠まつりで起こったプチ奇跡
アシジのフランシスコ 古城 琢也
私の母が昨年の8月、神様のもとへ旅立ちました。教会からは遠のいていましたが、髙木さん、佐久間さん等教会の皆さん、母が何かとお世話になったヴィタリ神父様のおかげで、防府カトリック教会から見送ることができました。そしてそれが、私が教会へ帰還するきっかけとなりました。
そんな中、4年ぶりに乙女峠まつりが今までのような形で開催されるということで、参加しようかしまいか迷っていたところ、参加しないでどうするという環境にもなり、これも導きであろうと参加することにしました。
やはり導きだったのでしょうか、そこで、個人的プチ奇跡がありました。行きのバス内でのこと、佐久間さんの仲介で、なんと濵口さんが私と同じく長崎の聖母の騎士中学校高等学校の出身で、しかも小神学生であったと判明したのです。そもそも聖母の騎士は少人数制でフランシスコ会でもあり、イエズス会の防府カトリック教会で出逢うこと自体が奇跡といってもいいほどなのです。そして、津和野カトリック教会から乙女峠への行列の際は、先頭の十字架のすぐ後に、その聖母の騎士出身の2人が歩くことになり、これも導きであろうと勝手に思いながら、濱口さんと不思議なことですねと話しながら乙女峠へ向かいました。 乙女峠まつりは4年ぶりということでしたが、私が参加したのは40数年ぶりでした。全国から多くの人が集まり、祈り、歌い、殉教者37人に想いを馳せました。
その殉教者の中で、6歳のもりちゃんは必ず取り上げられます。以前はその話しを聞けば、自分が6歳だったらお菓子をもらってしまうかなぁ、どうだろうかとそこだけ思っていましたが、山上の説教で「わたしのこれらの言葉を聞いて行う者は皆、岩の上に家を建てた賢い人に似ている。雨が降り、川があふれ、風が吹いてその家を襲っても、倒れなかった。岩を土台としていたからである」と言われたように、もりちゃんは6歳にして行う者だったのだろうと。はたして自分はどうかと考えるようになりました。
世界で争いが絶えない中、互いに愛し合うことの難しさ、行うことの難しさを痛感します。殉教者37人を通して神様は何か問うておられるのだろうと常々思います。神様は常にアンテナを張り巡らされており、それをキャッチできるかどうかは私たち次第なのだろうと乙女峠まつりのプチ奇跡を通して強く思った今日この頃です。
神に感謝!
行事予定
6/ 4(日) 三位一体の主日 ミサ9:30
6/10(土) 教会委員会 ミサ後
6/11(日) キリストの聖体 ミサ9:30
英語ミサ14:30
6/18(日) 年間第11主日 ミサ9:30
初聖体
6/25(日) 年間第12主日 ミサ9:30
命日
3日 | 85年目 | マリア・ローザ | 藤本 幸子 |
3日 | 22年目 | マルガリタ・マリア | 山本 由美子 |
6日 | 27年目 | Fr. | アランダ |
8日 | 16年目 | Sr.ルチア | 漆原 喜志恵 |
11日 | 5年目 | Fr.グレゴリオ | 小崎 次郎 |
11日 | 7年目 | ペトロ | 中川 武志 |
14日 | 49年目 | アロイジオ | 野津 英夫 |
16日 | 27年目 | マルコ | 橋口 光雄 |
17日 | 20年目 | マリア | 柴崎 寿子 |
18日 | 12年目 | Sr.アンパロ | ビルト |
18日 | 7年目 | マリア | 国満 末子 |
19日 | 4年目 | カタリナ | 白井 美都香 |
21日 | 5年目 | マリア・アンナ | 田中 安子 |
24日 | 50年目 | 川崎 尚武 | |
26日 | 58年目 | マリア | 大田 マサ |
29日 | 35年目 | マリア | 吉富 千歳 |
お知らせ
◆帰 天
5月10日 お祈りください
マリア・テレジア 松田 芳子
◆転 出
お元気で!
マリア・マグダレナ
井上 寿美子 町田教会へ(東京)