福者ユスト高山右近殉教者と日本26聖人殉教者
~ 2月に記念するキリシタンの先達 ~
フランシスコ・サビエル 外川 直見神父
司祭になって3年ほど後、フィリピンで勉強していました。マニラ郊外に日本人キリシタンの銅像があると聞き、行くとそれは高山右近の等身大の銅像でした。高山右近は豊臣秀吉から厚く信頼されていました。そして熱心なキリシタンでした。その領地高槻とその近辺は、熱心な布教によりキリシタンの町になりました。その後1587年秀吉はバテレン国外追放令を発布し、またキリシタン大名たちに信仰を放棄か領土の返還かと迫りました。キリシタンをやめた大名もいましたが、高山右近はキリストへの信仰を選び、大名の地位を放棄し追放されました。厳しい選択であり大きな決断でした。彼の決断は揺らぎませんでした。浪々の旅に身を任せ、キリストの導きに委ねました。彼の信仰と宣教の熱意は遠くバチカンまで届いていました。それだけにバテレン追放と高山右近の追放はバチカンでは大きな悲報でした。時の教皇シスト5世が彼に手紙を送っています。「卿はいみじくも模範を示し、追放の刑も厭わず、すべての富を失いて、しかも毅然と耐え忍べり。(中略)しかして予はこの故に卿に対し、熱烈な賛辞を呈し、教皇祝福を送らんとす。」この手紙が高山右近まで届いたでしょうか、分かりません。その後、多くのキリシタンを陰で支え、信仰を捨てた人たちを信仰に立ち返らせました。そして、1614年徳川家康によってマニラに追放されました。当時マニラの人たちは彼らを盛大に歓迎しました。しかし高山右近はそれを避けて追放の身らしく隠れて貧しく生きることを望み、そのように信仰の人生をマニラで閉じました。その記念がマニラ郊外に銅像建立となっています。
日本26詩人の内、12歳のルドビコ茨木について記します。彼は26人の内最年少でした。京都の教会で宣教師の手伝いをしていたときに捕らえられました。とても穏やかな性格で、26人の中で皆から愛されました。いよいよ九州の地を踏み、唐津に来たときのことです。囚人たちの責任者である寺沢半三郎はいたいけなルドビコを死刑に処するのが忍びませんでした。彼はルドビコを呼び言いました。「お前の命は私の掌の中にある。もし私に仕える気があればお前を助けよう。」ルドビコはペトロ・バウチスタ神父に相談しました。神父は困惑しました。半三郎の意図が分かりません。しかし、少年の死も忍びません。神父は言いました。「お前がキリシタンとして生きていけるなら・・・」半三郎は言いました。「今の信仰はだめだ。」ルドビコはそれ以上考える必要がありませんでした。「そうまでして生き延びようとは思いません。終わりなき命をつかの間の命を代えられません。」そして、彼は長崎の西坂の丘で十字架に上り短い命を神に捧げました。
カルリパ同窓会2024年
マリア 石川 純子
30年前に開催していたカルメンシスターの聖書勉強会「カルメンリパブリック」の同窓会を今年も開くことができました。子育てが一段落したり、働き盛りだったりする世代が6人集まりました。身内の介護や健康への不安など、近況を報告しあった後、昔のようにカルメンシスターの聖書勉強会を受けました。後日、この記事のためにメッセージのやり取りをしました。そのうち代表として荒瀬さん、素村さんの意見を掲載させていただきます。
Q「ガラテヤの信徒への手紙 5:22-23 これに対して、霊の結ぶ実は愛であり、喜び、平和、寛容、親切、善意、誠実、 柔和、節制です」 このうち自分にもっとも当てはまるものは?
荒瀬英治さん
んー自分にどれが当てはまるか、と聞かれると難しいなー。 愛、もう一つあえて加えるなら善意。その2つがあれば、あとは全てその中に入ってると思う。 「相手のことを思いやる気持ち」を言い換えたものだと思う。 相手や周りに対して気配り心配りができれば、たぶん良い関係は築けると思う。 愛は前提とか基本かな? まずは自分の周りの人を大事にして、それが繋がっていけば良いんじゃないかなって思ってる。 逆を言えば、自分の周りの人を大事にできない・愛せない人が、より大きなことを言うと、なんだかなーって思う。
素村英史さん
愛の意識はあまりないかな。この中からどれかと言われても、自分より周りに居る人の方が良く分かってるかも知れない。会社の後輩に聞いてみたけど「素村さん何言いよるん。結婚もしてないのに」と言われてしまいましたよ。言い方が悪かったみたいなので聖書の箇所を読んでもらいま した。「そういう事ですか。僕から見た素村さんは平和で親切で善意があるんじゃないですかね? 他の人は違う事を言うと思いますけどね」と言われました。
普段は改めて言葉にしないようなことを、言葉にして表現して、お互いの理解を深められることは、なんて素晴らしいことと感動しっぱなしの2時間でした。昔馴染みでいまもこうして集まれるのは、神さまの大きなお導きの力によるもの。防府教会にとって得難いカルメンシスターの存在と、神さまの深い愛に改めて感謝する新年となりました。神さま、いつも私達を愛してくださってありがとうございます。
大西勇史神父様をお招きして〜マザーの会特別編〜
岡本芙美子
1月27日、シスターカルメンのマザーの会主催で、浜田・益田教会主任司祭、大西神父様をお招きした講演会が行われました。信者の方、子育て中のお母さん方、など14名が参加し、神父様から子育てや信仰についてのお話を伺いました。
印象に残ったのは、神父様が幼稚園で講演をされた時のエピソード。子どもは神様が育てて下さり、お母さんはその手助けをしている、だから頑張りすぎず、適当でもいいんだよ、という神父様のお話に、子どもにつらく当たってしまったことを打ち明けたお母さんがいたそうです。子どもに対して深い愛情を抱いているはずなのに、自分の行動が愛を伴っていない、そんな悩みを多くの母親が抱えています。でも、その悩み、苦しみは、子育てを頑張っている証しなんだよ、自分の子育てをもっと肯定していいんだよ、という神父様の言葉に、参加した幼稚園の保護者の皆様は頷きながら聞いていらっしゃいました。
神父様のお話は、くすっと笑ってしまう神学校時代や助祭時代の経験談の中に、神様との出会い、信仰とは何かを気づかせて下さるメッセージが込められていて、興味深いものばかりでした。「神様は、私たちの『ごめんなさい』を聞くよりも先に『来てくれてありがとう』と言って下さる方」と神父様は仰いました。神父様の気さくで飾らない話し方、お人柄も相まって、信者ではない参加者も、神様とはどんな存在なのかを身近に感じることが出来たのではないでしょうか。
様々な立場の参加者が、神父様を介して、それぞれに神様からのメッセージを受け取り、豊かな恵みの時となりました。私も一求道者として、神父様から直接アドバイスを頂くことが出来、一層神様に祈り、委ねながら、信仰の道への歩みを進めたいと思いました。
今回の講演会の開催に尽力して下さったマザー会の義始さん、開催を快諾して下さった川岡さん、石川さんを始め、防府教会の皆様、外川神父様に心からお礼申し上げます。
行事予定
2/ 4(日) 年間第5主日 ミサ9:30
2/11(日) 年間第6主日 ミサ9:30
2/14(水) 灰の水曜日 ミサ9:30
大斎・小斎
2/18(日) 四旬節第1主日 ミサ9:30
2/24(土) 2月命日の方のミサ 9:30
結婚式 16:00
2/25(日) 四旬節第2主日 ミサ9:30
お 知 ら せ
◆街頭募金送金のお知らせ
12月に行いました街頭募金とその他の献金を合わせて、76,000円を東チモール聖イグナチオ学園に1/17送金いたしました。ご協力ありがとうございました。
2月の勉強会の予定
● 聖書を学ぶ「ルカ福音書」
昼の部 2月7日・21日(水)10:00~
夜の部 2月1日・15日(木)18:30~
第1・3の水・木になります。
● キリスト教入門
昼の部 2月6日・27日(火)10:00~
夜の部 2月13日・27日(火)17:30~
*どなたでもご気軽にご参加ください。
四旬節ご案内
2月14日灰の水曜日から四旬節に入ります。教会で行われる行事にできるだけ参加して
主の復活の喜びに与るための準備をいたしましょう。
■灰の水曜日 ミサ9:30
ミサの中で灰の式があります。
■十字架の道行き
四旬節中の毎週土曜日9時から十字架の道行きを行います。ご一緒にお祈りいたしましょう。
実施日:2/17・24
3/2・9・16・23
■ゆるしの秘跡
四旬節中の日曜日ミサ前9時から与ることができます。その他は、個人で司祭にお申込みください。
■四旬節黙想会
予定しています。決まり次お知らせいたします。
命 日
主よ、永遠の安息を彼らにお与えください
1日 | 57年目 | マリア・アンナ | 深堀 しま |
2日 | 2年目 | マリア | 三浦 松子 |
10日 | 24年目 | Fr. | デ・ルナ |
12日 | 53年目 | ヨハネ | 大谷 喜太郎 |
14日 | 1年目 | 幼きイエズスのテレジア | 斉藤 初子 |
16日 | 6年目 | マリア | 山田 梅香 |
17日 | 17年目 | ヨゼフ | 清水 勇 |
22日 | 15年目 | ガラシャ | 中村 キヨ子 |
23日 | 44年目 | マリア・ラファラ | 渡辺 ゆき |
24日 | 62年目 | ヨハンナ | 種田 美弥子 |
25日 | 8年目 | マリア・カルメン | 落合 輝子 |